潰瘍性大腸炎への再生医療を用いた移植
本記事は潰瘍性大腸炎に対して行われた世界初の再生医療を用いた移植についてです。
この記事でわかること
世界初の潰瘍性大腸炎への腸管幹細胞移植について
東京医科歯科大学から世界初のオルガノイドという再生医療を用いて開発したミニ臓器を潰瘍性大腸炎の患者さんに対して移植するという研究の1例目が実施されたことが発表されました。
https://www.tmd.ac.jp/press-release/20220707-1/
この研究では、現存する治療で効果が望めていない患者さんに対して
全く新しいアプローチで治療を行う
というものです。
今回の研究の主要な目的は52週間(1年間)での安全性を評価することではありますが、副次評価項目に大腸の粘膜治癒や臨床的な改善度合いについても調査が行われるため、結果が判明するのがとても楽しみです。
今回の研究はステロイドや免疫抑制薬、抗TNF抗体の効果が十分見られない患者さんが対象のため、全ての潰瘍性大腸炎への応用は調べてはいませんが、現在では完治は望めない潰瘍性大腸炎という病気に完治の可能性を示してくれるかもしれない研究となるよう期待しています。